パートについてのご意見
観光産業は、先進国型産業観光産業は基本的に国や地域の生活文化の魅力を売る産業である。
生活文化というのは歴史や伝統、暮らしの豊かさ、技術などに基づく無形の社会的価値のことである。そうした優れた価値をよその人々に認めてもらい楽しんでもらう。
それこそ究極のサービス産業である。文化の蓄積があれば設備投資にそれほど費用をかける必要もない。
例えばフランスには毎年旅行・観光サービス7700万人もの観光客が訪れる。日本からも毎年約100万人の観光客がフランスを訪れているが、それはフランスの人たちが何か特別なことをしたからというわけではなく、彼らの生活文化が評価された結果なのである。
例えばパリの街では、ラベンダーやスズランの花が咲く頃、市民が気持ちよさそうに散歩したり、カフェで楽しそうに語らったりしている。それが格好いい。
ちょっとした街角に劇場があって食事を終えたら皆で観劇にいく。それがスマートだ。
そんなことが理由で、たくさんのお金を払って多くの観光客がパリを訪れている。つまり、彼らパリ市民の生活文化が評価されることでパリの観光は成り立っているわけであり、観光産業はまさに究極の先進国産業だと言える。
観光産業のもう一つの特色は自国通貨の為替レ−トで勝負できることだ。所得の低い国に物を売ろうとすると価格を下げないと売れない。
ところが観光は開発途上国から来たからといって安い料金にする必要はない。つまり、高賃金国でも競争力を持てるわけで、成熟先進国に最もふさわしい産業である。
このため近年、世界の先進各国は観光を有力な国際競争産業と位置付け、戦略的な育成と強化を図っている。フランスは主要な観光客送り出し国に合わせて観光戦略を展開している。
例えば、フランスの在外公館はワイン祭りなどをうまく利用してその国の人々の志向に合わせた形を取りながら、自国の観光資源を巧みにアピールするのに成功している。10年後には年間入国者数1億人を目指しているという。
アイルランドはこの10年間で観光客を300万人から300万人に倍増させたことで有名フランスと同じように、英米や独仏など主要国をターゲットに観光客招致の国家戦略を推進している。シンガポールは、人口は360万人にすぎないが、同国を訪れる外国人観光客は700万人に上っている。
国家の収入と予算の半分が観光関連だということで、「観光都市国家戦略」を誼っている。オーストラリアは観光収入がGDPの約10%を占めており、観光インフラには特別優遇税制を適用している。
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